映画
いつも利用させてもらっているレンタルDVD店のお薦めの棚にあった、黄色い背表紙に黒っぽい文字で『461個のおべんとう』と書かれた、DVDケースに目が止まりました。手に取って見ると、それは、妻と別れたミュージシャンの男性が、15歳の息子と二人で暮…
『ニューヨーク公共図書館』という映画があることをインターネットで知りました。少し前のことです。図書館や本屋さんという場所が好きなので、タイトルだけが頭の中に残ったのでしょうか。どんな作品なのか分からないのでした。もう一度インターネットで調…
どうしたらいいのか分からない中でも、目の前のことに一生懸命向かっていたら、なるようになるのかもしれないと、この映画を観終わったあと感じました。また、一生懸命に生きていたら、最後にごほうびをもらえるんだ、とも思えたのです。 『おくりびと』は、…
(①からつづいています) 旅が始まりました。ドクターはトニーの言葉遣いを、それなりに魅力的であることを認めつつも、語調、抑揚、言葉の選び方などについて「簡単な矯正法があるので教えよう」とか、「その気があれば君なら直せる」などと言います。慣れ…
『グリーンブック』を観るまでには道のりがありました。まず、多くの人が観てよかったと言われている映画、『最高の人生の見つけ方』から始まりました。この作品は、2007年に公開されたアメリカ映画です。異なった環境で生きてきた二人の男性が、病室で互い…
(①からつづいています) ティムとメアリーは結婚することになります。コーンウォールでの結婚式当日は、どしゃ降りの雨。といっても、そこはティムの家族、屋外のテントで披露宴をしようというのです。強風のために傘もさせないので披露宴会場への移動も一苦…
レンタルDVD店の棚を上段から、真横にずーっと目を移動させていたとき、『アバウト・タイム』のタイトルに目が止まりました。どういう意味だろう? 手に取ったパッケージを見ると、『ラブ・アクチュアリー』や『ノッティングヒルの恋人』を撮った、リチャー…
(①からつづいています) 二人のやり取りを隣で聞いていたほろ酔いのラージューが、“ランチョー導師様”と頭を垂れて声をかけました。自分の情熱は工学にあるのに、どうして成績がビリなんだろうというのです。“それはお前が臆病だから”。ランチョーは即答する…
この映画は、おすすめの映画として何人もの人がインターネットで紹介されていました。レンタルDVDのパッケージにも、全世界で大ヒットしたとあります。多くの人が観て(または読んで)よかったと勧めてくれている作品は、いつも、わたしも誰かに勧めたくなりま…
(①からつづいています) 夜が明けてきて、キラリの消えていった部屋を出た土谷が、歩美にお礼を言います。そうして階段を降りていく土谷の背に、歩美が声をかけました。土谷が立ち止まり振り返ります。“キラリさんのこと忘れないでください”。歩美の言葉に、…
『ツナグ』もまた、映画『最強のふたり』のDVDの中で紹介されていました。死んだ人との再会をかなえてくれる案内人、“ツナグ”。会えるものなら、ツナグをとおして会わせてもらいたいだろうか? 自問しながらこの映画を観てみたいと思いました。 『ツナグ』は…
(①からつづいています) 資産家は、イエメンの部族の長であるシャイフ・ムハンマドで、彼はこのプロジェクトに協力することになったジョーンズに、感謝の気持ちと、前向きな気持ちでやらなければ何も成功しないことを伝えました。 天然の鮭を手に入れることが…
この作品も、映画『最強のふたり』のDVDに収録されていた映画案内の中の一本です。釣り好きな水産学者ジョーンズのもとに、ある日、投資コンサルタントのハリエット(女性)から一通の電子メールが届きます。ある資産家が中東のイエメン国に川を造り、鮭を釣っ…
(①からつづいています) レジーが、どうして歌うことをやめたのかと、ジーンに尋ねます。ジーンは、突然重圧が大きくなったのだと答えました。“今日の出来は昨日の出来よりよくなければならない⋯⋯でもそんなの無理。すごくピリピリして歌うことができなくなっ…
映画『最強のふたり』のDVDには、今まで観た中で最も多くの他作品の紹介映像が収録されていました。13作品くらいあったと思います。そのうちの1つが、『カルテット!人生のオペラハウス』でした。 引退した音楽家たちの老人ホームには、いつも音楽が満ち…
(①からつづいています) フィリップの現実も、ドリスの置かれた境遇も決して明るいものではないのに、二人のやりとりは笑えます。本当のことを喋っているようでいて、楽しく笑える話にしていくのです。笑えるって最強だと思いました。 フィリップがドリスに自…
映画『最強のふたり』の予告映像を、ずっと前にテレビで観たことがありました。今でもその映像を観ることができるのだろうかとインターネットで探してみると、すぐに見つかりました。 全身麻痺である大富豪フィリップが自身の介護人として雇ったのは、スラム…
(②からつづいています) 低く、簡単に作ってある竹垣のところでサヨコはよく、隣のおばあさんと顔を合わせます。おばあさんは、サヨコの気にしていることをズケズケと言ってきます。おばあさんが立ち去ったあとサヨコは、おばあさんのことを“ぜっていゆるさね…
(①からつづいています) 小ぶりのリヤカーの荷台に、ネコがすっぽりはまるくらいの深さのある長方形のかごを2つ、隙間なく固定しています。どちらのかごも、畳表のような通気性がよくネコが触れても痛くない素材で、3つに仕切られ、囲われているのです。6…
“都会の片隅にひっそりと一軒のレンタネコ屋がありました⋯⋯”。画面から、そんな言葉が流れてきました。『映画ホタルノヒカリ』を観ようとDVDを借りてきたとき、その前に、当時の新作DVDの紹介映像が数本あり、『レンタネコ』はそのうちの一本でした。さみし…
(①からつづいています) “ずっと昔、遠い夏の記憶。おばあちゃんの家の縁側で見つけた小さな蛍。おばあちゃんは言った。蛍はね、きれいな水と流れる川と、ありのままの自然がなければ生きていけないんだよ。夏が来るたびに、あの日、幼かったわたしの手の中に…
テレビドラマ『ホタルノヒカリ2』に続いて、2年後の2012年6月に公開された、『映画ホタルノヒカリ』のDVDを借りてきました。 2012年冬、主人公、雨宮蛍は部長の高野誠一と結婚して(高野蛍になって)、お正月を迎えていました。誠一は蛍とは別の会社…
(④からつづいています) おしまいに、レネさんがノルウェーの漁師から聞いた“パーフェクト・ストーム”の話をしてくれました。“パーフェクト・ストーム”というのは、空と海が一緒になって襲ってくる猛烈な嵐のことです。この世の終わりとも思える光景で、なす…
(③からつづいています) それについて、レネさんも補足されています。この食材しかダメだと制限したいわけではなく、大切なのは食材と向き合うことだというのです。できる限り北欧産の食材しか使いたくないというのは、それが食の世界に革命を起こす考え方で…
(②からつづいています) ノーマは、2010年、11年、12年と、3年続けて世界ベストレストランの1位に選ばれていました。2013年2月、ノーマで食事をした63名がノロウイルスに感染したのです。デンマーク保健委員会は原因を、体調不良のスタッフ、…
(①からつづいています) レネさんの家はマケドニアの農家でした。自然の中を自由に走り回り、どこへでも好きな場所に行ける、すばらしい生活だったといいます。生活が一変したのは、彼の両親が子どもたちを連れてデンマークに移り住んだからでした。60平米…
『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』のDVDを観たとき、その前に4編ほどの(当時の)新作DVD案内があり、その最初の作品が、『noma ノーマ、世界を変える料理』でした。 北欧デンマーク、世界一予約のとれないレストラン、ノーマ。世界ベストレ…
(③からつづいています) 旅を終えたムーア監督が、ドイツのベルリンの壁で、友人のロッドさんと落ち合いました。1989年11月、ベルリンに旅行中のムーア監督は、ベルリンの壁をノミで叩いていることを聞きます。時間があったので行ってみました。まだ人…
(②からつづいています) アイスランドでは、1975年10月24日、90%の女性が仕事を放棄し、ストライキを起こしました。学校も銀行も閉鎖。子どもの食事もなく、バスも来ません。その日の効果によって、女性の価値を見直させ――男女は対等になりました…
(①からつづいています) 加えてフィンランドの学校には、統一テストがありません。テストで点を取る訓練は教育ではないという理念によるものです。統一テストがないために、この国では、どの学校も同じレベルであるといいます。また、学校を設立し授業料を取…