ヒメツルソバ日記

明るい気持ちになった物事を綴ります

映画『砂漠でサーモン・フィッシング』を観て ①

この作品も、映画『最強のふたり』のDVDに収録されていた映画案内の中の一本です。釣り好きな水産学者ジョーンズのもとに、ある日、投資コンサルタントのハリエット(女性)から一通の電子メールが届きます。ある資産家が中東のイエメン国に川を造り、鮭を釣ってみたいというのです。“残念ですが、不可能です!”即答したジョーンズ博士でしたが、この話が、中東と良好な関係にみせる話題を探していた英国首相広報官のマクスウェル女史の耳に入ることによって、国家プロジェクトへと急展開していくのです。資産家の男性が言います。釣りが目的ではないのだと。何世代もの人々のために、砂漠に緑をもたらしたいと話すのでした。どうやって砂漠に水を引いてきて、その水をどのようにして留めておけるのだろう? そんなことを考えながら、この映画を観てみたいと思いました。


砂漠でサーモン・フィッシング』は、2012年に公開されたイギリス映画で、ポール・トーディさんのベストセラー小説、『イエメンで鮭釣りを』が原作です。脚本は、『スラムドッグ$ミリオネア』を手がけたサイモン・ビューフォイさん。監督は、『HACHI約束の犬』や、『僕のワンダフル・ライフ』等の作品を持つラッセ・ハルストレムさんです。


ハリエットの話によると、イエメンの一部では季節風の影響で雨期に月250ミリの雨量があります。また、最近の石油資源調査によって巨大な帯水層が見つかり、砂漠に水を引くための長期計画として、2年前にダムが完成していたのです。イエメンは暑いというジョーンズにハリエットは、山岳地帯は夜間、摂氏20度以下だと返しました。


鮭は温度と酸素を調節した容器に入れて、イエメンに輸送する。雨期に水のある川に放してやり、10キロは遡上できるようにしておく。乾期になってもダムが川に水を補給できる。砂利の多い産卵場を造れば、世界初のアラビア鮭が誕生する。ジョーンズの思いつきに、ハリエットが補足しました。この計画をハリエットは、理論的に可能ですねと、ジョーンズに確認し、彼はほとんど冗談だと返すのでした。


(②につづきます)