大きな心で、小さなことをする。というような言葉を読んだことがあります。それなら自分にもできそうだと感じたのです。まずは、自分がしあわせになろうと思いました。しあわせな人は意地悪ではないはずです。なので、しあわせな人が増えると世界は平和にな…
(②からつづいています) 嵐の夜、家の外に置いてあった洗濯機は、カミナリが落ちて壊れてしまいます。翌日、不動産業者の男性、マルティーニが、改装業者が来る日だということもあって、家を訪ねてくれました。改装工事を依頼することにしたのは、ニーノと…
(①からつづいています) フランシスは、ツタが上の方まで絡みついている背の高い門扉を開け、玄関につづく庭をキャリーケースを引いて歩きます。玄関前にある数段の石の階段を上がり、ドアをノックして開けました。すみません……こんにちは……と声をかけます…
この映画は、雑誌『クウネル「あの人が薦めてくれた映画」』(2023年11月20日発売・マガジンハウス)の中で、日本酒蔵元の12代目であり、音楽家でもある、かの香織さんが、繰り返し観る映画として紹介されていました。10回近く観ている大好きな作品であるそ…
(①からつづいています) かおるちゃんは、裕香の顔を見たあと、一人で店の調理場へ向かいました。あとの人もかおるちゃんにつづきます。かおるちゃんは、そこにいた女将と料理長に、自分たちはつまものの葉っぱを売ろうと思っていることを伝え、何にも知ら…
地元の市立図書館には、新刊の雑誌が、一冊ずつ正面を向けて立てかけられている棚があります。その棚にあった、俳優の役所広司さんが目を細めて笑っている、表紙の本に目が止まりました。 それは、雑誌『クウネル「あの人が薦めてくれた映画」』(2023年11月…
(①からつづいています) その晩、帰路についた向田さんは、いつものようにすぐには電車に乗りませんでした。自分の気持ちに納得がいく答が出るまでは、自分の家を目指してどこまでも歩いてみようと決めたそうです。向田さんが当時住んでいた家は、井の頭線…
雑誌、『クウネル特別編集「私の人生を変えた本」』(2023年9月20日発行・マガジンハウス)の中で、脚本家の中園ミホさんが向田邦子さんのエッセイ、『夜中の薔薇』(講談社)をあげておられました。 この本の中に、「手袋をさがす」というお話があり、その…
(②からつづいています) 筋肉が脂肪を燃やしてくれるタイミングとしては、食後30分くらいのときに散歩などをして軽く体を動かすと、血糖値が落ちて、脂肪が燃えるほうの道に入って行ってくれるそうです。また、寝るときに楽しいことを考えながらよい睡眠に…
(①から続いています) 脳内モルヒネを分泌させるためには、どのようにしたらいいのでしょうか。それは、どんなことがあっても、物事を前向きに肯定的にとらえることであるといいます。逆に、怒ったり憎んだり不愉快な気分でいると、ノルアドレナリンという…
今から28年くらい前に、医師で、医学博士でもある、春山茂雄さんの書かれた本、『脳内革命』(サンマーク出版)を読んだことがあります。読んだあと、右脳を活用するポイントと題して、①何事もよい方に考える。②もっと筋肉を使う運動をする。③瞑想の習慣を取…
市立の図書館で、この本を見つけました。水色の表紙には、中学生くらいの男子生徒と女子生徒、それから大人の男性が、絵を描く道具を持って描かれています。ページをめくると、始まったのは漫画です。読んでいくと、絵を描く仕事について一般的に思われてい…
家の近くのレンタルDVD店では、本屋さんが併設されています。その本屋さんの棚に、『思考の整理学』という本を見つけました。そのような本を探していたはずなのに、一瞬、本のタイトルに身構えてしまいました。そのあと心が軽くなったのは、タイトルの下に外…
テレビドラマ『ホタルノヒカリ』を観て以来、ときどき綾瀬はるかさんの映像が観たくなります。なぜなのでしょう? 真面目で一生懸命でありながら、見ていると、どこかおかしみがある綾瀬さんの演じる姿を観たいのだと思います。 そんなことを考えている間に…
いつも利用させてもらっているレンタルDVD店のお薦めの棚にあった、黄色い背表紙に黒っぽい文字で『461個のおべんとう』と書かれた、DVDケースに目が止まりました。手に取って見ると、それは、妻と別れたミュージシャンの男性が、15歳の息子と二人で暮…
いつも利用させてもらっている市立図書館では、新しく図書館に入ってきた本が、ロの字の形に置かれた会議テーブルの上に、適度な間隔を空けて一冊ずつ平置きされています。会議テーブルの周りを回りながら本を見ているのですが、本が見やすく、手にも取りや…
『ニューヨーク公共図書館』という映画があることをインターネットで知りました。少し前のことです。図書館や本屋さんという場所が好きなので、タイトルだけが頭の中に残ったのでしょうか。どんな作品なのか分からないのでした。もう一度インターネットで調…
「もし私たちが自分の欠点や弱さをありのままに受け止め、欠点や弱さがあったとしても、自分は幸せな人生を送るに値すると信じるならば、愛が入ってくるための巨大な窓を開け放すことが出来るのだ」。 上記の文章が、パウロ•コエーリョさんの書かれた『ヴァ…
どうしたらいいのか分からない中でも、目の前のことに一生懸命向かっていたら、なるようになるのかもしれないと、この映画を観終わったあと感じました。また、一生懸命に生きていたら、最後にごほうびをもらえるんだ、とも思えたのです。 『おくりびと』は、…
少し前、黒柳徹子さん司会の『徹子の部屋』に、女優の室井滋さんが出演されていました。お話を聴いているうちに、久しぶりに室井さんの書かれたエッセイを読みたくなりました。今から30年前ごろから、『むかつくぜ!』や『キトキトの魚』、『東京バカッ花』…
(①からつづいています) 旅が始まりました。ドクターはトニーの言葉遣いを、それなりに魅力的であることを認めつつも、語調、抑揚、言葉の選び方などについて「簡単な矯正法があるので教えよう」とか、「その気があれば君なら直せる」などと言います。慣れ…
『グリーンブック』を観るまでには道のりがありました。まず、多くの人が観てよかったと言われている映画、『最高の人生の見つけ方』から始まりました。この作品は、2007年に公開されたアメリカ映画です。異なった環境で生きてきた二人の男性が、病室で互い…
今年(2023年)の4月、テレビ番組の『ナニコレ珍百景』で、賞状や表彰状の文字を手で書く仕事をしている男性が、取材を受けておられました。男性は、今年で100歳になるといわれ、67歳で印刷会社の経営を引退した後も、文字を書くことが好きだったので、手書…
今年(2023年)のある日曜日、遅めの夕食をすませ、流し台に洗い物を置いたまま、ぼんやりとテレビを観ていたものの、何らかのタイミングでそろそろ動かないとなあ……と思っていました。そんなときにテレビの画面から、夫婦仲が円満にいく秘訣として、「配偶…
今年(2023年)2月の中旬、車の窓から今まで見たことのなかった風景を眺めることができました。自宅のある町から隣町へ移動するための山越えの道のりで、自動車の走る道路の両側に満開の梅の花が咲いていたのです。 その季節、山を越えて行くその道の脇には…
人を自分の物差しで測って(心の中であっても)批判すると、その物差しは自分のことも測ってきて苦しくなります。また自分を責めると、人のことも素直に肯定できない気持ちにつながっていくように思います。心には自動でバランスをとる機能が備わっているので…
「あんたもつらいやろうけど、わたしらもみんなつらいんやで。そやから助け合っていかなな」。この言葉は、いつもわたしに力をくれます。 今から15年ほど前、40代の半ばに公立病院で、患者さんの食事をつくり、後かたつけをする職場で働かせてもらったこ…
(①からつづいています) ティムとメアリーは結婚することになります。コーンウォールでの結婚式当日は、どしゃ降りの雨。といっても、そこはティムの家族、屋外のテントで披露宴をしようというのです。強風のために傘もさせないので披露宴会場への移動も一苦…
レンタルDVD店の棚を上段から、真横にずーっと目を移動させていたとき、『アバウト・タイム』のタイトルに目が止まりました。どういう意味だろう? 手に取ったパッケージを見ると、『ラブ・アクチュアリー』や『ノッティングヒルの恋人』を撮った、リチャー…
(①からつづいています) 二人のやり取りを隣で聞いていたほろ酔いのラージューが、“ランチョー導師様”と頭を垂れて声をかけました。自分の情熱は工学にあるのに、どうして成績がビリなんだろうというのです。“それはお前が臆病だから”。ランチョーは即答する…