いちばん苦しいことは何だろう? つらいことは? と思いをめぐらせてみたとき、わたしにとっては、このままの自分ではだめなんだ、って思うことだと感じました。自分のことを否定してしまうと、心が固まり、何につけても自信が持てなくなります。 ちょっと考…
不意に入ってきたお金って、入り用になります。必要になる前に入ってきたのだから、うまくやりくりできたというのに、入って来てよろこんで、通り過ぎるのを見て、なんとなく釈然としないわたしがいました。 そばにいた(あと2年とちょっとで80歳になる)母…
(①からつづいています) たしかに、忙しく仕事をしている人が、家事の合間に、好きなこともまた楽しんでいる、という姿を見ることが割とよくあります。少々耳の痛いわたしは、今さらながらに時間の使い方を考えてみました。 しないことを決める、という考え方…
たとえばキャベツの千切りをしているとき、無意識に息を止めて、頭が固まっているように感じることがあります。寒いときに自然と体が硬くなっていることも。そんなとき、頭の中に流れてくる言葉があります。 “頭をやわらかーく、心をやわらかーく、体のすみ…
(①からつづいています) 農学博士である田中修さんが書かれた、『葉っぱのふしぎ 緑色に秘められたしくみと働き』(ソフトバンク クリエイティブ)という本の「あとがき」に、次のような記述があります。 春から秋にかけて働き続けた葉っぱが、冬の寒さを前にし…
最近、不思議に思ったことがあります。それは、今年(2020年)の秋のお彼岸に、近所のスーパーマーケットで買って、仏壇に供えた樒の葉のうち、いつまでも落ちないものがあることです。ほとんどの葉は、まだ生き生きとした、きれいな葉っぱのままこぼれ落…
(③からつづいています) セザンヌは、故郷の山、サント・ヴィクトワールを生涯にわたって描き続けました。油彩で44点、水彩で43点もの作品があります。子どもだったセザンヌやゾラたちがアルク平原を駆け巡っていたときも、サント・ヴィクトワール山は、…
(②からつづいています) セザンヌは、印象派の仲間と比べて経済的な苦労は少ないものの、父親にすべての行動を釈明しなければならない現実はつらいものでした。 1869年、セザンヌは19歳のモデル、オルタンス・フィケと知り合います。オルタンスは、パリ…
(①からつづいています) 13歳になったセザンヌは、エクスの有名校、コレージュ・ブルボンの寄宿生となります。同じ学校に、後に自然主義作家となる、エミール・ゾラがいました。父を亡くしたゾラは経済的困窮に陥ります。そのために、いじめの対象となった…
2年近く前に、美術家の篠田桃紅さんが書かれた本、『一O五歳、死ねないのも困るのよ』(幻冬舎)を読みました。 そのなかに、人生に絶望して死にたいと思う人が、セザンヌのサント=ヴィクトワール山の絵を見たら、もう一度生きていこうとい気持ちになれるか…