ヒメツルソバ日記

明るい気持ちになった物事を綴ります

自分の状態を知らせてくれる言葉 ①

たとえばキャベツの千切りをしているとき、無意識に息を止めて、頭が固まっているように感じることがあります。寒いときに自然と体が硬くなっていることも。そんなとき、頭の中に流れてくる言葉があります。


“頭をやわらかーく、心をやわらかーく、体のすみずみをやわらかーく”というものです。毎朝、簡単な体操のあと口にしているからだと思います。そうだったと気づくと、体の緊張をゆるめることができます。こんなふうに、自分の状態を知らせてくれる言葉があると心丈夫です。


最近あらたに、そんな言葉が1つ見つかりました。少し前に読んだ本、『リンゴも人生もキズがあるほど甘くなる』(外山滋比古著・幻冬舎)の中の一節が、心の内に留まったのでした。


外山さんは、本のなかで「田舎の学問より京の昼寝」ということわざを説明しておられます。田舎の学者は時間があるために、目いっぱいに時間を使って勉強します。一方、京の都の学者は、学問一途とはいきません。なにかと俗事が山積しているからです。たいへん忙しいので、勉強も手早く、さっさと仕事を仕上げます。そのことによって生じる、思いがけないヒマな時間に昼寝でもしようとなるのです。忙しい人ほどヒマがあるというのが、このことわざの意味であるそうです。本当に忙しい仕事をした人でないとわからない、と記されていました。


(②につづきます)