ヒメツルソバ日記

明るい気持ちになった物事を綴ります

植物の不思議 ①

最近、不思議に思ったことがあります。それは、今年(2020年)の秋のお彼岸に、近所のスーパーマーケットで買って、仏壇に供えた樒の葉のうち、いつまでも落ちないものがあることです。ほとんどの葉は、まだ生き生きとした、きれいな葉っぱのままこぼれ落ちました。


11月中旬の現在、枝に残っている葉は全部で8枚あります。どの葉も、枝のいちばん先についています。一様に、葉の裏側に向けて、髪の毛を巻くようにカールしているのです。葉の先端を中心にしてクルクルに巻いている葉っぱもあります。優美な女性のように縦に巻いているものや、ゆるく曲げる程度の葉もあるのです。乾燥してきている葉は、白っぽい深緑色です。もっと乾いているように見えるのは、葉と枝をつなぐ葉柄で、反ったまま茶色を帯びて固まっています。


樒は、モクレン科の常緑小高木です。一年のうち特定の時期に葉を落とす落葉樹と違って、常緑樹は一年中葉を保持しています。とはいえ葉にも寿命があるので、新しい葉が出てくると古い葉が落ちて入れ替わるのだそうです。


もしかしたら、家にある切り花の樒の葉も、新旧の葉の入れ替わりの時期だったのかもしれません。落ちずに残ったのは、新しい葉っぱだったからかもしれないと想像しました。残った葉っぱも、そのうちに落ちるのだろうなあと思っているうちに、家の外の落葉樹が葉を落とす季節になっていました。


(②につづきます)