ヒメツルソバ日記

明るい気持ちになった物事を綴ります

2020-11-12から1日間の記事一覧

青い山を望む ④

(③からつづいています) セザンヌは、故郷の山、サント・ヴィクトワールを生涯にわたって描き続けました。油彩で44点、水彩で43点もの作品があります。子どもだったセザンヌやゾラたちがアルク平原を駆け巡っていたときも、サント・ヴィクトワール山は、…

青い山を望む ③

(②からつづいています) セザンヌは、印象派の仲間と比べて経済的な苦労は少ないものの、父親にすべての行動を釈明しなければならない現実はつらいものでした。 1869年、セザンヌは19歳のモデル、オルタンス・フィケと知り合います。オルタンスは、パリ…

青い山を望む ②

(①からつづいています) 13歳になったセザンヌは、エクスの有名校、コレージュ・ブルボンの寄宿生となります。同じ学校に、後に自然主義作家となる、エミール・ゾラがいました。父を亡くしたゾラは経済的困窮に陥ります。そのために、いじめの対象となった…

青い山を望む ①

2年近く前に、美術家の篠田桃紅さんが書かれた本、『一O五歳、死ねないのも困るのよ』(幻冬舎)を読みました。 そのなかに、人生に絶望して死にたいと思う人が、セザンヌのサント=ヴィクトワール山の絵を見たら、もう一度生きていこうとい気持ちになれるか…