ヒメツルソバ日記

明るい気持ちになった物事を綴ります

自由に、楽しむ気持ちって、たいせつ ①

角野栄子 エブリデイマジック』(角野栄子著・平凡社)という本を読みました。去年(2019年)の夏に出版された本です。角野栄子さんって、アニメーション映画『魔女の宅急便』の原作者の方だと思いながら、書店の平台に置かれた、その本を手に取ったのです。


本のなかには、角野さんが物語を書く時の作法が著述されていました。まずは、“日常的なことから心を自由にすること”です。つぎに、“意外に思われるでしょうが”という前置きのあとで、“これから私は童話を書くんだと思わないこと”と、あります。さらに、“だれにも見せないと心に決めること”とつづくのです。うあ、自由だなあと、心が軽くなっていくのを感じました。


23歳で結婚した角野さんは、24歳からの約2年間、ご夫婦でブラジルのサンパウロ市に滞在されています。自費移民であったそうです。その後、ヨーロッパ、カナダ、アメリカを旅行して日本に戻ってこられたのです。


帰国してから9年後、角野さんの初めての本、『ルイジン二ョ少年 ブラジルをたずねて』(ポプラ社)が出版されました。この本を書くことになったきっかけは、角野さんの大学の先生を通じて、「ブラジルの子どものことを書いてみないか」というお話があったことでした。


1970年に出版された『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』は、2019年に復刻版として再発行されています。“復刻版あとがき”で角野さんは、毎日、毎日、書いては直し、書いては直しの日々が1年ほど続いたことを記されていました。もうだめだと思っても、次の日には、また書き直しているご自身を振り返っています。「もっとおもしろく、楽しいものにしたいと思いながら。私の中にこんな私がいるなんて、驚きでした」と、ありました。


(②につづきます)