ヒメツルソバ日記

明るい気持ちになった物事を綴ります

春山茂雄著『脳内革命』を読んで①

今から28年くらい前に、医師で、医学博士でもある、春山茂雄さんの書かれた本、『脳内革命』(サンマーク出版)を読んだことがあります。読んだあと、右脳を活用するポイントと題して、①何事もよい方に考える。②もっと筋肉を使う運動をする。③瞑想の習慣を取り入れる。④脳に栄養を与える食事をする(なっとう毎日食べる)。と、短い言葉を書き写しました。それを今も見ています。


そんななか、この本をもう一度読んだら新たに気づくことがあるように感じました。さっそく市立の図書館へ行き、カウンターで『脳内革命』を読みたいことを伝えると、この本は二冊になっていました。最初の本が出版された翌年に、続編として『脳内革命②』が発売されていたのです。自分は続編を読まなかったのだろうか? と振り返りつつ、読んでないからこの機会に読むように勧めてくれたのかもしれないと、よいように思うことにしました。書庫に保管されていた『脳内革命』は、ハードカバーの単行本で、二冊そろって手渡されると、ずっしりとした重みがありました。


この本を本編、続編と通して読んで、最初にわかったことは、わたしが読んでいたのは続編のほうだったということです。本の中の見開き二ページに「右脳を活用する四つのポイント」としてまとめられた、短い言葉がほぼそのまま書かれていました。続編も読むようにではなく、まずは本編から読んだほうがよい、ということなのでした。


この本の著者、春山さんは、実家が東洋医学の医家であったので幼いころから東洋医学を実地で修業し、成長してからは西洋医学を学んでこられました。東洋医学と西洋医学は、いままでまったく別世界のものだと思われていましたが、脳生理学や分子生理学が発達し、東洋医学は現代医学によって分かりやすく説明できるようになったのだそうです。


東洋医学には、病気の一歩手前を指す「未病」という言葉があります。その未病の状態にある人を病気にさせないことが、東洋医学の目標であり、春山さんの病院で取り組んでおられることです。


未病の状態にあった人を、病気にさせないで帰してあげることができる、春山さんの病院で行う治療は、「食事」と「運動」と「瞑想」の三点セットです。食事は高タンパク質で低カロリー、運動は筋肉をつけて脂肪を燃やします。また、瞑想は本格的なものは無理なので、自分の好きなことや楽しいことをイメージしながら瞑想室に入ってもらい、脳波を測定します。あと、東洋医学の指圧をアレンジしたメディカル・マッサージを適宜に行うようです。


このあと春山さんは、患者さんの改善例に共通する秘密が一つあるのだとおっしゃいます。それがこの本の主題であり、春山さんが「脳内モルヒネ」と呼ばれているホルモンです。人間の脳からはモルヒネに似た物質が分泌され、その働きは人の気分をよくさせるだけではありません。脳内モルヒネを豊富に出させると、この物質は脳だけでなく体全体を好転させてくれるのです。どんな薬もかなわない優秀な製薬工場を、わたしたちは体内に持っているということで、春山さんはこの脳内モルヒネを徹底的に利用されているのでした。


(②につづきます)