ヒメツルソバ日記

明るい気持ちになった物事を綴ります

映画『カラーパープル』を観て③ 

(②からつづいています)


それまで神様を信じ、どんな境遇にも抵抗することのなかったセリーでしたが、彼女が待ちつづけていたものをアルバートが長い間隠しているのを知ったとき、押さえきれない衝動に駆られます。1度目はひげそりのカミソリを、2度目は食事のときのナイフを、セリーはアルバートの首に突きつけようとしました。最初はシャグが後ろから止めてくれ、次のときはソフィアが、そんなことをしたらセリーの人生が台無しになると、それに殺す価値などない男だと言って止めてくれたのです。ソフィアはその後、セリーが家を出て行っても、この家のことは自分にまかせるようにと告げてくれました。


セリーがつらい生活の中で、自分のまわりの人たちに心を配っていたころ、セリーの子どもたち、アダムとオリビアは、自分のことをたいせつに思ってくれる人のそばで生きていてくれたのです。その間に時はめぐり、セリーは妹、ネティや子どもたちと再会することができ、安心して暮らしていける家も用意されていました。


なんてことするんだと憤り、動悸がとまらない、物語の始まり(映画の案内にあった)だったので観たくなかったのでした。けれど、そのままではいつまでも自分のつらい気持ちを整理できないから観る必要があったのです。


自分のことをたいせつに思ってくれる人がいることは、生きていく勇気をくれます。その人に報いるためにも、自分のことをたいせつにしないといけないのだと思うのです。