(②からつづいています)
アイスランドでは、1975年10月24日、90%の女性が仕事を放棄し、ストライキを起こしました。学校も銀行も閉鎖。子どもの食事もなく、バスも来ません。その日の効果によって、女性の価値を見直させ――男女は対等になりました。その5年後の投票で、世界初の民選女性大統領が誕生します。7歳の娘を持つシングルマザーでした。そのことは、国中の女性と少女にいい影響を与えたといいます。以後、世界でも議会選出を入れずに何十人もの女性大統領が生まれたのです。
世界的不況の中、アイスランドでは3大銀行が破綻しました。唯一の黒字銀行の経営者は女性でした。2人の女性の創設者が顧客の資金で買うのは“分かるものだけ”だったといいます。実体のないものを追っていなかったのです。数週間で85%の資金が無になるというアイスランドの経済崩壊を起こした銀行家たちは、刑事裁判所へ送られ有罪になります。国は銀行を救済しなかったのです。そして金融上の決断を女性に委ね、経済を回復させたというのです。
またアイスランドでは、役員会にも男女共に少なくとも40%を占めるという法律があるそうです。両性とも60%を超えることはないのです。“武力じゃなく言葉を使って、平和を願って社会を動かす”。“人間性を守り、子供を守りたい”。そんな女性の視点に世界中の男性が開眼し、男性の視点を合わせたら、よりよい世界になるだろうとありました。
(④につづきます)