ヒメツルソバ日記

明るい気持ちになった物事を綴ります

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』を観て②

(①からつづいています)


ホグワーツへの汽車の中でハリーは、脱獄した殺人犯をアズカバンから追ってきた“吸魂鬼(ディメンター)”に襲われました。ディメンターにキスをされると魂を吸い取られてしまいます。ハリーをディメンターから救出してくれたのは、“闇の魔術に対する防衛術”を担当する、新任のルーピン先生でした。彼はまた、ハリーの両親をよく知る友人だったのです。


アズカバンから脱獄したシリウス・ブラックは、ヴォルデモートに通じ、親しい友人であるハリーの両親を裏切ったことになっていました。けれど、真相は違っていたのです。12年間も牢獄で待って、やっと脱出したのには理由がありました。


真実が明らかになって、自由な身になれそうだったシリウスがハリーに話しかけました。君がおじさんの家で暮らしたいなら別だが――別の家族が欲しいなら……と。本当のことは一部の人の間では明らかになりますが、公にはできなかったのです。一緒に行く。ハリーが言います。ああ、いつかな。シリウスが返しました。今は何がどうなるかわからないからです。それに、ハリーには学校があります。あなたは無実なのに。ハリーの言葉にシリウスは、君が知っていれば――それで十分だ、と返したのです。


ルーピン先生は、自分から辞任したことをハリーに告げました。先生には秘密があり、その秘密を誰かがばらしたのです。明日には、“そういう先生は困る”と生徒の親たちからのフクロウ便が届くだろうというのです。ダンブルドア校長に、これ以上迷惑はかけられないという思いもありました。


それに私のような者は――こういう扱いに慣れてる。ルーピン先生はそう言ってから、ハリーの立派な働きをほめ、またハリーが多くを学んでくれたことが自分の誇りだと言ったのです。


悲しみを知る人の心は深い。孤独でないのは、自分のことに終始していないからだと思ったのです。