(③からつづいています) 旅を終えたムーア監督が、ドイツのベルリンの壁で、友人のロッドさんと落ち合いました。1989年11月、ベルリンに旅行中のムーア監督は、ベルリンの壁をノミで叩いていることを聞きます。時間があったので行ってみました。まだ人…
(②からつづいています) アイスランドでは、1975年10月24日、90%の女性が仕事を放棄し、ストライキを起こしました。学校も銀行も閉鎖。子どもの食事もなく、バスも来ません。その日の効果によって、女性の価値を見直させ――男女は対等になりました…
(①からつづいています) 加えてフィンランドの学校には、統一テストがありません。テストで点を取る訓練は教育ではないという理念によるものです。統一テストがないために、この国では、どの学校も同じレベルであるといいます。また、学校を設立し授業料を取…
『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』のDVDを観たとき、その前に、当時の新作DVDの紹介映像が4本ほど収録されていました。そのうちの1本が、『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』です。ジャーナリストであり、ドキュメンタリー映画監督で…
(①からつづいています) 実は、この展覧会は、美術館で予定されていた企画展が土壇場になって開催できなくなったため、コーダ学芸員から、以前より親交のあったアイリスさんに助けを求めたものでした。スポンサーがいなかったので、大がかりな宣伝ができない…
幼いころから、おばあさんに憧れる気持ちがありました。経験に基づいた思慮深さであったり、つらい場所に止まっていない根の明るさを感じたからだと思います。なので自分より年上の人のお話を聞くことが好きでした。 少し前に図書館で借りた本、『ずっと読み…
(①からつづいています) 映画を観て心に残ったのは、2人が暗い顔をして最悪だと言わないことです。初めに検査結果を医師から告げられたエドワードに、カーターは「大丈夫か」と声をかけました。その後、カーターも自分の病状を聞きます。エドワードに向き直…
『最高の人生の見つけ方』は、多くの人が観てよかったと言われている映画です。いつも利用させてもらっているレンタルDVD店では、今から13年前に公開されているのにもかかわらず、未だに写真付きでお薦めの作品として掲示されています。わたしもその映…
(①からつづいています) 自分を認められないから、人も認めることはできません。人を非難する気持ちは自分も傷つけます。マイナスな感情がぐるぐる廻っているんだと思いました。 だとしたら、その循環を穏やかな気持ちに入れ替えたいと思いました。自分の短所…
いちばん苦しいことは何だろう? つらいことは? と思いをめぐらせてみたとき、わたしにとっては、このままの自分ではだめなんだ、って思うことだと感じました。自分のことを否定してしまうと、心が固まり、何につけても自信が持てなくなります。 ちょっと考…
不意に入ってきたお金って、入り用になります。必要になる前に入ってきたのだから、うまくやりくりできたというのに、入って来てよろこんで、通り過ぎるのを見て、なんとなく釈然としないわたしがいました。 そばにいた(あと2年とちょっとで80歳になる)母…
(①からつづいています) たしかに、忙しく仕事をしている人が、家事の合間に、好きなこともまた楽しんでいる、という姿を見ることが割とよくあります。少々耳の痛いわたしは、今さらながらに時間の使い方を考えてみました。 しないことを決める、という考え方…
たとえばキャベツの千切りをしているとき、無意識に息を止めて、頭が固まっているように感じることがあります。寒いときに自然と体が硬くなっていることも。そんなとき、頭の中に流れてくる言葉があります。 “頭をやわらかーく、心をやわらかーく、体のすみ…
(①からつづいています) 農学博士である田中修さんが書かれた、『葉っぱのふしぎ 緑色に秘められたしくみと働き』(ソフトバンク クリエイティブ)という本の「あとがき」に、次のような記述があります。 春から秋にかけて働き続けた葉っぱが、冬の寒さを前にし…
最近、不思議に思ったことがあります。それは、今年(2020年)の秋のお彼岸に、近所のスーパーマーケットで買って、仏壇に供えた樒の葉のうち、いつまでも落ちないものがあることです。ほとんどの葉は、まだ生き生きとした、きれいな葉っぱのままこぼれ落…
(③からつづいています) セザンヌは、故郷の山、サント・ヴィクトワールを生涯にわたって描き続けました。油彩で44点、水彩で43点もの作品があります。子どもだったセザンヌやゾラたちがアルク平原を駆け巡っていたときも、サント・ヴィクトワール山は、…
(②からつづいています) セザンヌは、印象派の仲間と比べて経済的な苦労は少ないものの、父親にすべての行動を釈明しなければならない現実はつらいものでした。 1869年、セザンヌは19歳のモデル、オルタンス・フィケと知り合います。オルタンスは、パリ…
(①からつづいています) 13歳になったセザンヌは、エクスの有名校、コレージュ・ブルボンの寄宿生となります。同じ学校に、後に自然主義作家となる、エミール・ゾラがいました。父を亡くしたゾラは経済的困窮に陥ります。そのために、いじめの対象となった…
2年近く前に、美術家の篠田桃紅さんが書かれた本、『一O五歳、死ねないのも困るのよ』(幻冬舎)を読みました。 そのなかに、人生に絶望して死にたいと思う人が、セザンヌのサント=ヴィクトワール山の絵を見たら、もう一度生きていこうとい気持ちになれるか…
(①からつづいています) 最初の本を書きあげた角野さんは、今度は物語を書いてみたいと思ったそうです。毎日、ご飯を食べるように書き続けました。「7年たって、終わりまで書けた作品がやっとふたつできました」と、書かれています。その作品が、『ビルにき…
『角野栄子 エブリデイマジック』(角野栄子著・平凡社)という本を読みました。去年(2019年)の夏に出版された本です。角野栄子さんって、アニメーション映画『魔女の宅急便』の原作者の方だと思いながら、書店の平台に置かれた、その本を手に取ったのです…
(①からつづいています) ダンブルドア校長に託された仕事のためにホグワーツに行きたいというハリーに、アバーフォースは言います。兄が君に課したのは自殺行為の任務だと。また、兄が自分や妹のことを話したことがあるかと尋ね、何も教えない男のことを信用…
この作品を観る前は、物語が完結するんだという安堵感と、そこに至る進展を見ることができる期待感がありました。 観終わったあとは、期待していたものを超えていました。 ハリーは不安な状況の中でも、自分の信じるものを、1から悩み直すことはないのでし…
(②からつづいています) やがて魔法省は陥落し、魔法大臣も死んでしまったこと、そして直にデス・イーターが現れることを、屋内に飛び込んできた光の球によって伝えられました。ハリーとロン、そしてハーマイオニーは追い立てられるように隠れ家から脱出した…
(①からつづいています) 今回の作品、7作目の『死の秘宝PART1』を観終わったあと、思い出したハリーの言葉があります。運がよかっただけだ。いつも何かに助けられた。5作目の『不死鳥の騎士団』でハーマイオニーたちが、それまでのハリーの活躍を周りの仲…
前作の『謎のプリンス』で、ダンブルドア校長とハリーは、ヴォルデモートの陰謀を知ることになりました。魔法薬学の教授、スラグホーンの真実の記憶によってです。ヴォルデモートは、恐ろしい方法で自身の魂を切り分け、分霊箱に隠していたのです。そうする…
(①からつづいています) ダンブルドア校長は、ハリーに力を借りることにしたのです。おかげで校長のことを避けてきた、その教授のホグワーツ復職には成功しました。あとはハリーに、彼が本当の記憶を明かすよう説得してほしいというのでした。 映画を観ている…
『ハリー・ポッター』の映画を観ていて気付かされることは、みんながそれぞれに事情を抱えて生きているということです。 前作の『不死鳥の騎士団』では、ハグリッドと父親ちがいの、巨人の弟が森の中に一人で住んでいました。ハグリッドがホグワーツにいられ…
(①からつづいています) ロンとハーマイオニーはもちろん、ハリーのことを信じています。人には分からないと言って、一人で背負いこもうとするハリーに、ハーマイオニーは分かるように説明してほしいのだと一歩踏み込んでくれるのです。 その場にいた他の人に…
『ハリー・ポッター』シリーズは、1つのタイトルの作品で1年が経過しています。前作の『炎のゴブレット』は4作目だったので、ハリーたちが11歳でホグワーツに入学してから3年が経っていました。 初めてホグワーツに向かう汽車の中では、ハリーが買った…